2016年 08月 25日
イタリア中部地震 |
まるで空爆でも受けたかのような写真です。
日本でも報道されているのでどんな状況になっているのかテレビで見た方も多いことでしょう。
イタリアでは地震報道は「震度〇」とは報道しません。
よって被災地がどの程度の震度だったのか分かりませんが、M6ですから震度5強はあったのではないかと思います。
震源の深さがたったの10キロだったので、もしかしたら震度6かそれ以上だった可能性も。
ご存知の通りイタリアは中世から受け継がれているような古い建物が多く存在します。
これも一重に「外観を守る」ことに徹してきたイタリア人の賜物ですが、こういう時にはそれを恨みたくなる状況になってしまいます。
100年以上も前の建物に人々は住んでいるわけですから、耐震構造も何もあったもんじゃありません。
さらには重厚な石造りのため、その瓦礫は日本の家屋の重さの何倍です。
25日現在のニュース報道では240人以上の被害者が出ています。
そして未だに行方不明者が多数いるようです。
地震直後から一般市民が手作業で瓦礫をのけ、救助作業に当たっていますが、石の瓦礫は人間の手ではなかなか掘り起こせずに作業が難航しています。
重機も入って作業中ですが、生存者が下にいた場合には重機で瓦礫を取り除くのも細心の注意を払ってやらねばならず、時間だけが刻一刻と過ぎていく状況のようです。
と、まぁ、地震大国ニッポンに住む我々ならどのような状況にあるのか容易に想像がつくと思います。
が、日本と違うのはやはり地震慣れしていない人々と、その対策が遅れていることです。
我々日本人は地震災害時の心得を子供の頃から叩き込まれています。
「地震があれば机の下などに隠れて揺れが治まってから冷静に動く」
日本人はほとんどがこういう姿勢で避難します。
しかし地震に関する知識が浅いイタリア人は「揺れ始めたら即座に逃げる」としか知りません。
確かに耐震構造がなってないイタリアの建物では有効かと思える部分はありますが、実際震度5以上の揺れがきたらまともに歩けないことを知らないのです。
周りのイタリア人に聞いても皆答えは一緒「逃げる」でした。
現実的には揺れてる間に逃げ出せる人は少ないと思います。
それよりも机の下などに隠れて頭を守るとか、スペースを確保することの方がやはり有効だと思います。
こういった地震災害時の対処法もこれからの世代にはもっともっと教えて行くべきことだと思います。
ちなみに私が住んでいるところですが、この地震、しっかり体感しました。
個人的主観による震度で言うなら2あるか無いか。
住んでいるのが建物の4階ということもあり、もしかしたら若干大き目に感じている可能性もあります。
今回の地震は長く横揺れでやってきました。
夜中の3時半の出来事ですからぐっすり眠ってたんですけど、なんか揺れてる気がするな~、夢かな~?と思いながら耳をすましてみたらドアや照明器具がカタカタなっているのに気づいてすぐに目が覚めました。
「長い」と感じていたのは正解だったようで、どうやら30秒程度揺れていたそうです。
イタリアの多くの家庭のようにうちの照明器具も天井からぶら下がるタイプ。
目が覚めて旦那様を起こしてから電気を点けてみれば、照明器具が振り子のように振れてました。
地震がきたらうちで真っ先に落ちてくるのはこの照明器具でしょう。(^^ゞ
イタリアは基本的に地震は少ない国とされています。
その実、活断層マップを見ると日本と大差ないくらい活断層が走っているのが分かります。
なかなか動かないだけで、実は地震の危機にさらされる確率は決して低くは無いのです。
そしてここ数十年の間に大きな地震が数年に1度の割合で起こっています。
イタリアももう少し地震関連のシステムを強化すべき時代にやってきているのではないかと思います。
出来るならば日本の地震関連システムを参考に導入していって頂きたい。
そう願う今日この頃です。
ということで、イタリア中部地震と聞いて真っ先に私を思い浮かべてくれた友人や親戚の皆さん、私が住んでいるところは平和ですからご安心を。
24日は朝からメッセージがひっきりなしに届いてました。感謝です。
※写真は拾い物を掲載させて頂きました。
by panda58panda
| 2016-08-25 17:08